作品に込められた思い
- 公開日
- 2025/02/18
- 更新日
- 2025/02/18
校長室より
さて、写真にあるもの、これは何でしょう。
これは、6年Aさんが、卒業を前に太田小のために作ってくれた「ドアストッパー」です。作るきっかけは、先日行った避難訓練でのこと。防火シャッターが降り、逃げるためには防火シャッター横の扉を開けて通らなければなりませんでした。ところが、重い扉で、手で押さえていないと閉まってしまうため、通過した後、次の人のために扉を持っている必要がありました。万が一の際、落ち着いてより安全に避難するためには、ストッパーがあったほうがよいのではないかと思われました。相談していたところ、それを聞いた6年Aさん、「作るよ。木があれば作れるよ」と言い、用務員さんや担任の先生から材料や道具を借り、作ってくれました。
完成したものを見たとき、私は、胸が熱くなりました。手作りでしっかりと作ってくれたことももちろんですが、手書きで『にげろ!』と書いてあったのです。最初は、意味がわかりませんでしたが、ストッパーを扉にはめた人への叫びなのだ、とわかり、Aさんの優しさを改めて感じました。
卒業まで、あと1ヶ月。6年生は今、様々な活動の中で、太田っ子として自分たちにできることを精一杯取り組んでくれています。そして、「ドアストッパー」以外にも、在校生や未来の太田っ子に向け、卒業制作を進めています。残りの日々、ひとりひとりの思いを大切にしながら、「巣立ち」の準備を支えていきたいと思います。