最新更新日:2024/06/27
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2024年度が始まりました。どうぞよろしくお願いいたします。

校長室からの独り言28  “ピグマリオン効果”

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 自分たちで競技を考えた運動会を終え、自分たちで見学ルートを設定した金沢の社会見学を終え、6年生は日に日にたくましく最高学年となっています。そんな行事での育ちはもちろん、日々のくらしの中で、下級生のお世話や委員会活動等の自治的活動での、ほんの少しの頑張りや背伸びが、大きな大きな育ちとなっています。心理学では、「ピグマリオン効果」と「ゴーレム効果」いうものがあります。ピグマリオン効果とは、他者に期待されることによって成果があがる現象のことを指します。「ゴーレム効果」は全く逆です。6年生の成長は、そんな「ピグマリオン効果」によって加速していきます。
 本校のHPは、地域や家庭からの投稿を紹介できるようになっています。子供たちは、地域や家庭の中で育っています。その中で教えられたこと、自分で気がついたことを学習として、価値観や見方を広げたり、道徳心を培ったりしていきます。そんな芽やきっかけとなる瞬間が地域や家庭の中にたくさんあります。子供たちが成長する瞬間、気づきを顕在化する瞬間の子供たちのすてきな姿を互いに紹介し合い、子供たちの成長に大きな幸せと期待感をもって育てていけたらと思います。地域や家庭から学校に入る子供たちの情報は、99%悪い情報です。本校の子供たちの行動の99%が悪事では無いと思っています。「ゴーレム効果」に陥ることなく、子供たちのすてきな話をたくさん学校に入れて下さると、期待感が高まり、「ピグマリオン効果」によって加速していきます。ぜひ、満ちているはずの、ちょっといい話、地域や家庭からいただければと。

校長室からの独り言27    “お祭り”歴史

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 子供たちが、学級や学年で仲良くなるイベントを考えると必ず出てくるのが、“お祭り”企画です。たくさんの露天が並び、神輿や獅子舞、笛や太鼓の祭り囃子に心躍らせたことが、楽しい経験となり印象に残っているからでしょう。仲間との関係づくりに、楽しい経験の共有というのが理にかなっています。
 一方、“お祭り”は様々な地域の生活を映し出したように、五穀豊穣や大漁、家族の安寧を願った神事は、祈りであり感謝だった元来の目的が遺産化しているのも現代かもしれません。食物の保存冷凍技術も進み、年中同じような作物や魚が並び、季節を感じなくなる程、生活が変化してきています。また、様々な地域での季節や自然、風土に左右される仕事に就く人達も減り、その地域特有のみんなの“お祭り”の事情も変わってきました。そして、“お祭り”がもつ負の歴史も地方にはかつてあったようです。暮らしに困窮した地域では、口減らしのために子供を売り払う行為が、せめて賑やかな祭りの楽しさというどさくさに気を紛れさせながら涙なからに行われたことも少なくなかったようです。いずれにせよ、“お祭り”は、人の暮らしそのものであったに違いありません。子供たちが企画する“お祭り”は、今生きている子供たちが、人との関係をつくる大切な大切な暮らしのツールとして、現代人らしく活用しているのかもしれません。今も昔も、くらしの中で一番の難題を“お祭り”が、明るい祭り囃子の調べの中で解決してくれるのかもしれません。

校長室からの独り言26  コミュニティ・スクール

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 ブラック企業の代名詞となった教員社会、かつてはもっとゆったりとしていたかもしれません。文部科学省は、(1)地域の子供は地域で育てる (2)先生を子供に返そうという趣旨で、コミュニティ・スクールの導入、地域協働本部の整備を図っています。部活動の外部、地域委託を想像すると分かりやすいでしょう。地域にはたくさんの人材や指導者がいて、その人たちが部活動を運営すことで、教員は、本来の職務である教科教育等に集中できる。つまり、子供たちとの授業や対話に時間をかけられるということです。学校が教育の中心だった名残からか、あらゆる問題を全て学校が抱え込む体質となってきた文化を見直し、教員の本来の職務である教育、学校の本来の目的である学びの場を確保しようということなのです。
 この校区は、令和4年度のコミュニティ・スクール導入前から、地域の子供は地域で育てる意識が強く、地域と六葉会(PTA組織)が協力し、見守り隊等による安全指導やあいさつの習慣化、地域による数多くのスポーツ少年団の設置、地域美術連合による子供たちの展覧会企画や芸術文化と親しむ企画、子供たちの可能性を広げる「風の子 夢ひろば」の企画運営、読み聞かせや緑豊かな町づくりによる情操教育、登校班の整備やトラブルへの対応等々、地域の宝である子供たちを地域で育て育む温かな地盤があります。私たち教員は、教育のプロとして、知・徳・体バランスよく未知の世界、多くの困難を打開できる力、子供たちの資質能力育成を目指し、地域や保護者のみなさんとベクトルを合わせていきたいと思っています。

校長室からの独り言25  一人一人の“あいさつ”の存在

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 あいさつについて、昨年度末のコミュニュティースクールで見守り隊にも数年にわたりご尽力いただいているKさんから伺った話を紹介します。「以前、風の子はあいさつができていないと発言したが、それを撤回させてくれ」と始まりました。
 見守り隊として、子供たちのあいさつが気になっていたので、自分から大きな声で率先してあいさつをする背中を見せようとKさんは実践されたようです。しかし、ほとんど返事がなかったり、小声での返事しか返ってこなかったりで落胆されました。思案したKさんは、子供たち一人一人の顔を見ながら、一人一人に届く声の大きさであいさつするように変えていかれたようです。そうすると、子供たち一人一人があいさつをするようになったというのです。大きな声で自分からあいさつをする子供、恥ずかしそうに頭をちょこっと下げる子供、様々ではあるが、あいさつというコミュニュケーションが始まったのです。Kさんが、登校班という集団に大きな声をかけていたあいさつを、一人一人に伝えるあいさつに変更したというのが、私たち教員にとっても目から鱗だったのです。
 学校は、教室での一斉指導で子供たちに投げかければ、子供たちは聞いているという、学校の都市伝説的なシステムに甘え、一人一人にしっかりと伝えようと努力しなくなっているのではないか。集団は、一人一人の存在で成り立っているという大事なことをKさんから教えられたような気がして、職員会で勇んで教職員に話しました。今、この記事を書きながら、職員会での私は、教職員一人一人の存在を意識し伝えていたか、自問しています。

校長室からの独り言24  “夢を・・”

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 戦後復興から、日本社会は大きな経済成長の波となった高度成長期。きらきらしていた高度成長期の中で一際輝く、空前のスーパーカーブーム。ランボルギーニ・カウンタックの跳ね上がる躍動感あるガルウイングドア、車体内部に格納されているリトラクタブル・ヘッドライト、憧れない少年はいなかっただろう。そんなスーパーカーに負けないスタイリッシュな車が、日本車にも数多く登場した。愛と風のように・・ケンメリと言われたスカイライン、初代セリカ、外車に負けない日本車。日本という国って、国土は小さいけど、すごい!と憧れ、日本の技術発展、経済発展を肌で感じていた少年期の私には、輝かしい夢のような世界が大人の中にありました。いつかは、クラウン。そうはならなかったが、少しでもいい車に乗ってみたかったし、そのためにしっかり働くという、仕事へのモチベーションが築かれたのかもしれません。
 昨年の始業式から、子供たちには“憧れられる人”になろうと呼びかけ、教職員にも子供たちが憧れる大人になろうと投げかけています。今の私たち大人は、キラキラした姿を子供たちに見せているだろうか。高度成長期の大人たちのように、大きな背中を子供たちに見せているだろうか。No.1の時代ではないのかもしれない。しかし、オンリー1として、夢を見続けられる大人として。憧れられる背中には、大きな夢を描いておきたいものである。そして、やらない、やれない言い訳を探す大人ではなく、やれる方法を探れる実行力で示せる大人になりたいと思い、ひとつ、自分に欲を出してみようかと・・・。

校長室からの独り言23  速いリズムが通り過ぎる時代!

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 コロナ禍を境に、一人一台端末が導入され、今では、ほとんどの学校で毎日のように端末を活用した学習が進められています。本校でも、下学年が端末を持ち歩き、意気揚々と学校探検やHP記者の取材活動を行っています。私たちが教員になった三十数年前、校外学習(社会見学)に使い捨てカメラをグループごとに持たせての、まとめの新聞や掲示物つくりは画期的でした。写真画像が残ることで、伝えたいことが子供たちの中で明確化になると共に、見る人に伝わりやすいまとめが作れるようになったものです。
 今の子供たちは、一台端末のカメラで必要な写真を撮り、自分が撮れなかったシーンは、仲間とクラウド上で共有し、それでも足りなければインターネットを介して必要な写真画像を簡単に手に入れます。そして、プレゼンソフト等を使い、写真の大きさを自由自在に変え、タイトルや本文をレイアウトしていきます。背景や文字色、文字フォントなども、簡単操作でつくりかえ見やすくしていきます。消しゴムや修正液で丁寧に消していた時代とは異なり、ディレートキーで一発消去。本当に子供たちは考えているのかと思うほど、素早く打ち込み、素早く再構成していきます。口をあんぐりして見入りながら、温もりは・・とか、無駄の中に・・とか、人の心だよ・・とか、走馬灯のように流れているはずの言葉さえも、子供たちのキーを打つスピードに追い越されていきます。速いリズムが通り過ぎる時代、子供たちには“子供の時間”にはしっかり立ち止ま欲しいものだと・・・。

校長室からの独り言22 食べるクラスは元気!

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 会話を楽しみながらの賑やかな給食には程遠いものの、グループでの給食が再開されました。コロナ禍、高学年が楽しい給食の放送等を工夫し、食を楽しめる時間に知恵を絞ってくれていました。しかし、対面での食事と一定方向を見ての黙食とは、食欲が違います。教員の配りきりで、残食を減らしてきたものの、笑顔の食べキリンとはいかなかったようです。飛沫感染という恐怖で、食缶に残った残菜を、勢いよくみんなで取りあうような光景を封じてきたのも要因かもしれません。
 おかわり自由、大食漢の子供たちが満足そうに食べている様子は、クラス全体に波及し、食する喜びを感じるさわやかで心地よい時間をつくります。特に、食欲が湧かない時期でも気持ちよく平らげる子供たちを見ていると、こちらも元気になってきます。食の時間の元気は、食後の休み時間の元気となり、仲間との関係も良好にしていくような気がします。1年生の担任の時は、給食開始時期に大食漢の6年生を派遣してもらい会食しました。食べることの楽しさを1年生の子供たちが感じれるような雰囲気づくりが大切なのです。地産の食材が豊富になったり、伝統料理が出たり、家庭では食べなくなったメニュー等も多く工夫された給食もたくさんです。給食が楽しみな子供もたくさんいます。宿題を忘れても、献立表を見てくることは忘れない子供たちもたくさんいます。そんな“食”を楽しみにできる賑やかな給食時間が、早く普通に戻ること、祈っています。

校長室からの独り言21  “しつけ”の糸は・・

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 本校の100年誌「沢小物語」に、明治時代の教育が紹介されています。その中に、小学校生徒心得なるものがあり、第一条は、毎朝早く起き、洗顔歯磨き、整髪後に、「父母に礼をすべし」と書かれ、第三条には、学校に行く時と帰った時は、「父母、長上に礼をすべし」と書かれています。あいさつの励行が大切な“しつけ”とされていたことが分かります。本校では、児童会を中心にあいさつ運動が行われ、子供たちが知恵を絞りあいさつの励行に努めています。あいさつ旗コンテストを行ったり、下学年をあいさつ運動に参加させたり、あいさつの日常化を図っています。
 小学校生徒心得第一条のように、身なりを整えて親御さんにあいさつをするというスタイルは、サザエさんのカツオ君が行っていそうですが、核家族化した現在の家庭では、パジャマを着たまま歯ブラシをくわえて、「おはよう」と寝ぼけ眼でぼそっと発するのが関の山かもしれません。朝、親子がすれ違っても、あいさつひとつ聞こえないこともたくさん出てきているのではないでしょうか。そうは言っても、朝から「あいさつしられ」とガミガミ言うのもねぇ・・・。という感じでしょうか。しかし、この一言が、大きな習慣を形成したり、人間としての立ち振る舞いの基礎となったり、“しつけ”の糸となるのです。子供は、育てたいようには育たず、育てたように育つ!と言われます。“しつけ”の糸は、子供を思う親の愛情という一つ一つの行動なのです。立派なことを教え諭すということではなく、一つ一つ愛情をもってまず行動するのです。
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