最新更新日:2024/05/31
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2024年度が始まりました。どうぞよろしくお願いいたします。

校長室からの独り言35    見る、観る

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 子供の作品は、物事を直感的に捉えています。家族を描きましょうと、お父さんやお母さんをよく見て描きなさいと言っても、1年生であれば、3分ともちません。よく見て描きなさいと言ったら、「うん分かった」と言いながら、一気に描ききります。全く見ている気配がないのに、なぜか似ているのが、幼児期から低中学年の絵の特徴です。迷いもない、勢いのある想像画と思いきや、なかなかの写実なのです。形や動きを端的に捉えるクロッキーの達人のように、子供たちは対象を捉えます。
 よく見てとは、形の再現ではなく、子供たちは目に見える色や形を通してその人を見ているのです。直感的にらしさを捉え、表現しているのです。もちもちした肌合いやがちっとした量感等、子供独自の感覚で捉え、その人らしさを形に表すことができます。だから、感覚的に対象と似ているのです。目で見るのではなく、心で観るといえば言い過ぎでしょうか。剣の達人、宮本武蔵の「五輪の書」に、「観」は表面上に見える現象などではなく、その奥に潜むものを観るとして、相手の心の動きなどを感じると書いています。まさに子供たちは、見ではなく“観の目”で見ているのです。子供たちの透き通った目は、目に見える形に惑わされず、心の目でものを観ているのでしょう。よく見ましょうが形だけ観ようとしてしまう大人の指導によって、いつからか、子供たちの“観の目”か“見の目”に代わらせていることを成長と勘違いしないようにしたいものです。
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