校長室からの独り言4 黙働清掃
- 公開日
- 2022/06/03
- 更新日
- 2022/06/03
風の子情報社 校長室からの独り言支局
本校では、コロナ禍に導入された黙働での清掃活動を行っています。黙食に黙働、コロナ禍の産物のようですが、黙働を「落ち着き」を育む生徒指導の試みとして、学校の教育活動の柱と位置づけている学校もあるくらい、かなり前から大切にされている考え方の一つです。黙働清掃とは、心を成長させるための清掃で、「場所をきれいにする」だけではなく、「自分の心を磨く」という目的がありますと記してある学校HPもあります。一方で、黙動の教育的意義に否を唱える指導者も多く、校長が代わるごとにコロコロ入れ替わる学校もあるようです。
コロナ禍、苦肉の策として導入された面もあり、にわかに定着していった本校の黙動清掃ですが、子供たちはその中に意味を見つけていっているようです。昨年度、美化委員会が黙働清掃定着に向けて校内各所にポスターを掲示したようです。その中の一つに「何で掃除の時に静かにするのかって?心をきれいにするためさ」と記されたポスターが廊下に貼られていました。委員会の子供たちが掲示したもののようです。考え込んでいる人も簡単に描かれた素朴なポスターですが、その奥深い言葉とさらっと描かれた人物のギャップに、また心惹かれます。さらっと描かれたポスターを見ていると、小難しく意義を考える先に、「やってみたら気持ちいいよ」と言われているように感じます。一生懸命に、黙々と掃除をしていて気持ちよく感じている子供たちの、そんな“きれいな心”を大切にしたいものです。与えられたことの中に楽しみやよさ、面白さを見つけていく子供たちは天才である。ただ、言われて黙って掃除しているのではないようです。