校長室からの独り言23 速いリズムが通り過ぎる時代!
- 公開日
- 2023/05/02
- 更新日
- 2023/05/02
風の子情報社 校長室からの独り言支局
コロナ禍を境に、一人一台端末が導入され、今では、ほとんどの学校で毎日のように端末を活用した学習が進められています。本校でも、下学年が端末を持ち歩き、意気揚々と学校探検やHP記者の取材活動を行っています。私たちが教員になった三十数年前、校外学習(社会見学)に使い捨てカメラをグループごとに持たせての、まとめの新聞や掲示物つくりは画期的でした。写真画像が残ることで、伝えたいことが子供たちの中で明確化になると共に、見る人に伝わりやすいまとめが作れるようになったものです。
今の子供たちは、一台端末のカメラで必要な写真を撮り、自分が撮れなかったシーンは、仲間とクラウド上で共有し、それでも足りなければインターネットを介して必要な写真画像を簡単に手に入れます。そして、プレゼンソフト等を使い、写真の大きさを自由自在に変え、タイトルや本文をレイアウトしていきます。背景や文字色、文字フォントなども、簡単操作でつくりかえ見やすくしていきます。消しゴムや修正液で丁寧に消していた時代とは異なり、ディレートキーで一発消去。本当に子供たちは考えているのかと思うほど、素早く打ち込み、素早く再構成していきます。口をあんぐりして見入りながら、温もりは・・とか、無駄の中に・・とか、人の心だよ・・とか、走馬灯のように流れているはずの言葉さえも、子供たちのキーを打つスピードに追い越されていきます。速いリズムが通り過ぎる時代、子供たちには“子供の時間”にはしっかり立ち止ま欲しいものだと・・・。