校長室からの独り言34 大人への憧れ
- 公開日
- 2023/10/30
- 更新日
- 2023/10/30
風の子情報社 校長室からの独り言支局
6月の6年生の校外学習を皮切りに、たくさんの校外学習や宿泊学習が行われ、学校とは異なった場所でたくさんのことを感じ考えている子供たちです。日本には、“かわいい子には旅をさせよ”とか、“他人の飯をくう”という言葉があります。世間にもまれて様々な苦労をしてこそ、やっと一人前になれるということでしょう。もちろん、学校も子供たちにとっては、家庭とは異なった一つの世間に違いありません。しかし、どこか学校というルールの中で守られているのに対して、社会見学や宿泊学習は、文字通り社会のルールに子供たちは合わせなければいけません。
学校で仲間とのトラブルにかっときて離席する子供たちも、他所ではぐっとこらえます。学校では甘えられるだけ大きな声で騒いでいる子供たちも、空気の違いを感じ我慢をします。6年生の金沢班別自由行動の旅のような活動になると、まさに社会の一員であり、子供だからという特別なものは、交通費と入場料以外はありません。バスを乗り間違えれば、違うところに行きます。見学場所に忘れ物をしたら、自分たちで取りに行かなければなりません。至極あたりまえの社会の常識の中での生活は、不自由であると共にルール内での自由を満喫しているようにも思えます。自分で決める。決めたら進む。間違っていたら方向を変える。責任も付いてくるけど、自分で決める自由が、大人への、社会への憧れとなるに違いないだろうと子供たちの姿を見ていて思います。