学校日記

校長室からの独り言31  温かな心持ちに・・お別れの会

公開日
2023/09/28
更新日
2023/09/28

風の子情報社 校長室からの独り言支局

 学校正門にある松の木が、夏の酷暑で抵抗力がなくなっていたところに、病気が入ってきたのでしょうか、青々とした葉が茶色くどす黒くなりました。夏休中のあっという間の出来事でした。校舎の写真のポイントとなる松の木です。倒木の恐れもあることから、根元から切り撤去されました。学校にとってシンボリックな木であり、長年児童玄関前で子供たちを迎えていた松の木に対して子供たちの思い入れが深いようで、感謝の気持ちを込めて、松の木のお別れの会が企画されました。
 松の木と正門、校舎の絶妙な配置に、この新校舎ができた時に植え込まれたのだと思い込んでいました。ですが、お別れの会を企画する子供たちと松の木の歴史について調べてみると、旧校舎の写真の中にも、この松の木が写っているではありませんか。昭和40年のアルバムの中にまだか細い、若い松の木が写っています。この松の木がいつからここに植えられたのかははっきりしなかったものの、子供たちにとっては、祖父母たちが子供の頃から児童玄関前に植えられていた木である事が分かりました。長年にわたり子供たちの登下校を見守っていた松の木に、歴史を感じると共に人とのつながりを感じていったようです。たかが松の木の撤去だと見過ごさなかった子供たちの感性は、一学期から積み上げてきた命の教育の成果であると共に、子供たちが生命に対しての畏敬の念を抱くことができる心の育ちを感じます。心優しい“風の子”たちを見守ってくれた松の木とはお別れとなりました。ひとつの命が途絶える寂しさを感じつつも、子供たちの温かな心持ちに心温かくさわやかな秋風を感じることができました。

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