校長室からの独り言 21 主体的に学ぶ文化
- 公開日
- 2021/01/26
- 更新日
- 2021/01/26
校長室から
白黒だった教科書が、今は、ほとんどがフルカラー印刷となり、中にはキャラクターが登場しいろいろなヒントを話してくる教科もあります。表紙のデザインもかなりおしゃれで、心躍る楽しいものとなっています。大きさも、B5版が通常だった教科書が、A4版、それよりもワイドで見やすい教科書も出てきているのです。書き込みや巻末付録的なワークシートも付いている教科があるなど、年々工夫が凝らされ、意欲を沸き立たせ主体的に学習できるようにできています。これだけ整った教科書がありながらも、家庭学習を主体的に進める子供たちは少ないようです。特に、富山県の子供たちは、全国学力学習状況調査の結果を見る限り、教科書よりゲームの方がお好きなようで、かなり家庭学習の時間が少ないようです。
かつては、田舎の子供たちは、自然の中での数多くの体験が、どんな勉強よりも貴重であると、受験戦争で塾へ通う都会の子供たちと差別化していたものです。しかし、自然体験や外遊び等は、いつからか都会の子供たちの体験教室となり、普段は田舎の子供たちも都会の子供たちと同じような生活なのかもしれません。様々な環境をありがたいと思って、最大限に生かすか殺すかは、その環境を抱える人達であり、それが文化なのです。この水橋地区は、早くから学校の前身である私塾のようなものが存在し筆塚として形を残しています。学ぶことは人をつくることと、教育を文化とした先人がいたこと、これは教科書では教えてくれない、地域や地域の学校が教え受け継ぐ文化なのです。本校の子供たちは、主体的に学ぶDNAをもっているのです。主体的な学びを受け継いでいるのです。