校長室からの独り言25 ものや人への愛着心
- 公開日
- 2021/04/28
- 更新日
- 2021/04/28
校長室から
高度経済成長の時代に幼少年期を過ごした私たちは、ものに頓着しない、新しい物好き、大量ゴミ廃棄といった、かつての日本文化の負の部分を受け継いでいるので、兄からのお古等はものすごく嫌ったし、ものを大切にしないところが多かったような記憶があります。しかし、現代の日本は、古着が逆に重宝されたり、ダメージが味になったり、物への愛着心が戻り、かつての日本文化を取り戻しているように感じます。3Rということを学習している4年生の学習でも、子供たちは、リサイクルを意識したゴミ捨てや、マイボトルはあたりまえのリデュースの意識、詰め替えや牛乳パックのリユースもあたりまえなど、生活の中に3Rが定着していることに驚きます。
3Rの意識が生活の中で定着し、ものへの愛着が生まれ、ものを大切にする日本人の“もったいない”の精神が息を吹き返したように感じます。心理学での愛着、アタッチメントも格段に理解が進んでいるのではないでしょうか。乳幼児期の子供と母親等の養育者との間で築かれる心理的な結びつき、アタッチメントを基盤として、離乳や歩行、トイレ等の発達課題を達成していきます。愛情ある接触と支援がないとなかなかうまく習得できないようです。子供の中に豊かな愛着を育みながら、親も子育てを通して成長し、何よりも幸せを感じます。我々教員も、愛情ある接触と支援をもって子供たちとの愛着を育みながら、自分たちも成長し、何よりもたくさんの感動や喜びを感じさせてもらえる仕事であることに、感謝と責任をもちたいと思っています。