校長室からの独り言31 夏の思い出?読書感想文
- 公開日
- 2021/09/06
- 更新日
- 2021/09/06
校長室から
夏休みの思い出、読書感想文の宿題に苦労した人も多いのではないでしょうか。夏休み前に推薦図書の注文袋を持ち帰り、どの本を読もうかドキドキ期待に胸を高鳴らせているのが嘘のように、夏休みの終わりには、ため息をつきながらなかなか埋まらない原稿用紙。かなり多くの人が経験した夏休みあるあるではないでしょうか。読書が苦手な人、感想を書くのが苦手な人なおのことです。そんな状態で読んだ本など覚えていないと思いきや、なぜか結構覚えているのも不思議です。
感想文の賛否はいろいろあるようですが、アウトプットすることで、自分の考えや感じたことを整理し、自分の有り様を感じる機会となっていることは確かです。無駄なおしゃべりの中にも、自分を感じることがあります。昔、祖父母の話にまた同じ話をしていると思ったものですが、今は、自身の話にそんなことを感じることも多いのですが、それは自分自身の中にある何かしら大切にしていることなのです。以前、低学年の授業で何枚もその授業の感想を書かせる指導者が話してくれました。とにかく、たくさん書くことを褒めるというのです。何枚も書かせていると、同じ事を繰り返して子供たちが書き記すようになり、何度も繰り返していることが、その子供がその時間に感じたことや言いたいことなのだと。子供たちの発言や話は、長く終わりのないことがあり、何を言いたいのと、しびれを切らして問いただすことが多い。しかし、読書でいう“乱読期”ではないが、発達に応じて、“乱文期” が必要なのかもしれない。すぐに、分かりやすくと、整理された文や言葉を求めるが、まずは、徹底的にアウトプットしてみてはどうだろうか。