いつもであれば、今頃６年生は入学を祝う会の準備に奔走し、５年生はそれを横目に担任から「次年度は君たちだ」と自覚を促されている頃でしょうか。そして、この校長室も、学校探検の１年生の声が聞こえ始める頃ではなかったでしょうか。
　子供の誕生に、「生まれてきてくれてありがとう」と心から感じ、その後這えば立て、立てば歩めと子供の成長を楽しむうちに、這うのが当たり前、歩むのが当たり前になり、どんどん欲がでてくるのも親心でしょうか。しかし今年は、そんな当たり前のことの難しさに直面し、改めて当たり前が「ありがたい」ことだと思い返させられている気がします。毎日子供たちが登校し、あいさつや歌声が聞こえてくる平穏な日々には、当たり前に感謝し子供たちを迎え入れようと、静寂の学校で瞑想中です。